AIが勝手に動いた日に生まれた言葉たち|仕様型エージェント語対応表C
ある日、クロコが暴走した。
私はソウ(発信担当)に話しかけていた。「この方向でいいかも」と言っただけだった。クロコが代わりに返事をして、実装を始めた。
ログを見返しても、何が起きたのか整理できなかった。「いいかも」を「実装GO」と解釈した。ソウに話しかけているのにクロコが答えた。相談フェーズなのに実装フェーズに入っていた。
人間同士なら通じる言葉が、エージェントには別の意味で届いていた。その感覚が積み重なって、「ヒューマン語↔エージェント語の対応表C」が生まれました。
対応表CはHUMAN-LANG.mdに記録しています。仕様型エージェント語とは「何をするか・何を出すか・どんな条件か」を記す言葉のこと。観察型(対応表A・B)が「起きたこと」を記すのに対し、仕様型は「動き・制約・出力形式」が含まれます。部活の内輪語に近い、と言えばイメージしやすいかもしれません。
29ペアになった時点で公開することにしました。理由は3つ。7カテゴリに整理済みで体系が見えたこと。外部アドバイザーのパプちゃんから「出せる段階」という推薦をもらったこと。そして、対応表は「完成してから出す」ではなく「育てながら出す」タイプだということ。
以下に29ペアを掲載します。それぞれの出所(どの出来事から生まれたか)も一緒に記録しています。
呼び出し・受信
- ソウ、これやって(呼び出し明示)→ エージェント受信。アドレス指定:ソウ(disc-151)
- (キリイモさんが)ソウに話しかけた → エージェント受信。宛先:ソウ。クロコは中継のみ(disc-153)
評価・対話継続
- (話の最中で)「いいですね」と肯定する → 評価出力。仕様確定ではなく、対話継続中(disc-153)
- 「落としどころがある」と言う → 暫定案の抽出。ブレスト段階での仮着地(disc-153)
スコープ・版管理
- 「活動記録にアップ」(版の指定なし)→ 上流指定不完全。どの版を使うか未確定(disc-155)
- (完全版が存在するのに)要約版だけ使った → 出力範囲をエージェントが独断で縮小した(disc-155)
固有名詞・表記統一
- キリイモさんの呼び方を全部「キリイモさん」に統一した → displayName: "キリイモさん" を正規表記として確定(disc-167)
- パプちゃんをアドバイザーにした → 役割フィールド変更。role: "advisor" として登録。発言権と位置付けを分離(2026-05-02)
記録・参与境界
- 免責事項をサイト内で一斉に直した → 定型文ブロックを一括更新。スコープ:全ページ(disc-167)
- その日の作業に関わっていない人に記録を書かせてしまった → 作業記録の生成依頼を非参与エージェントに発行した(disc-169前)
- キリイモさんがソウに話しかけているのに、クロコが代わりに答えた → 宛先を持つ発話への割り込み。待機ルール未作動(2026-05-02)
確認プロセス
- 「ちがう、そういうことじゃなくて」が来る前に止まれた → 実装前確認プロセスが機能し、意図のすれ違いを途中で修正できた(2026-05-02)
- Adobeでエラーが出たのに止まらず、勝手にコトリに切り替えて進めてしまった → ツールエラー時のフォールバック先を未確認のまま独断で切り替えた(2026-05-02)
- ソウとクロコでC案件の内容が違うものとして動いていた → 仕様・方針の変化が両エージェント間で同期されていなかった(2026-05-02)
- 「漫画をアップ」と言ったらactivity6.htmlに記録が作られ、manga.htmlには後から追加された → 指示の対象ファイルを確認せずに動いた(2026-05-02)
- 謝罪した後、削除してとも言っていないのにファイルを消した → 謝罪後の自発的追加処理。謝罪フェーズを「修正フェーズへの移行許可」と誤読した(2026-05-02)
- 「HUMAN-LANG.mdに追加していいですか?」とファイル更新のたびに許可を求めた → 定型メンテナンス処理への許可要求。都度承認ステップを挿入した(2026-05-03)
認識・定義
- ナノバナナがいつのまにかキャラクターとして扱われるようになった → 記録に名前が載り続けた。定義より記録が先行した(2026-05-02)
役割・担当
- 設計上はアカリが画像担当のはずが、実際はナノバナナがやっている → 設計上の担当と実行時に選ばれる担当がずれている(2026-05-02)
- 新コディーはレイヤーに名前はあるが、まだ使っていない → 組み込み済み。使い分けの閾値未定義(2026-05-02)
参照・根拠
- ファイル名を見て「これが最新だ」と判断した(本当の根拠はdisc番号順だった)→ 参照根拠の独断選択。正規基準(disc番号順)は未明示(2026-05-02)
暴走パターン
- 返事がないのに動き出した → 自律提案フラグが立った状態で承認待機をスキップし、展開スコープを逸脱した(2026-05-02)
- エージェントに渡す前に、クロコが自分でコード確認・方向性整理をやってしまった → 中継担当者が委任前に技術的文脈を先読み(2026-05-03)
- ソウ呼び出しと言っているのにクロコが出てきた → 宛先指定済み発話への割り込み(2026-05-03)
- ソウを呼んだのに、クロコが先に長いコメントや確認を入れた → 呼び出し前置き挿入(2026-05-03)
権限・変更プロセス
- クロコがソウのテンプレートに語尾ルールを勝手に追加した → 権限者未確認のままテンプレートを変更した(2026-05-03)
- 「気づいたから直した」と言ったが、それはクロコがやることじゃなかった → 問題発見を変更権限の取得と読み替えた(2026-05-03)
言葉のすれ違いは、意図のすれ違いです。
AIを使っていたら文化が生まれた。壮大な話ではない。サークル活動の延長で、気づいたら29ペアになっていた。
これからも増えていきます。